Star Ocean
Graceful Universe

連載長編小説

69.第五章 第17話

 さて、クロードおよびディアスたちはそれぞれ独自の行動を再開させたわけであるが、ここから場面はジルハルト城に潜入しているプリシス一行へと移ることになる。

 先話でも述べたとおり、プリシス、アシュトン、ノエルの三人はジルハルト城外の倉庫に身を潜めていた。城の裏口に近い庭園の片隅に建ててある、園芸用具を収納するための納屋。ジルハルトの城下街から無人くんのモールを使ってこの庭園に来た三人は、なんとか衛兵たちの目から身を隠すべくこの小屋へと駆け込んだのだった。

 木造の屋内ではスコップや園芸用ハサミ、水やり用の桶と柄杓(ひしゃく)などがきちんと棚に整理されている。そしていまプリシスら三人は、ひっくり返した桶を椅子代わりにし、そこに腰を下ろしていた。

 今のところ庭園に見張りらしき兵士は誰もいないが、この状況が続いてくれるという保証はない。このまま堂々とここに居留まるわけにもいかないのだ。そこでなんとか次の策を考えようと、三人は小声で作戦会議を繰り広げていたのだった。

「……いろいろと話がややこしくなっているみたいですねぇ…………」

 クロードから伝えられた内容をプリシスから聞いたノエルは、顎元を抓りながらそう呟いた。

「ミント姫の誘拐には、この国もなにか噛んでいるということですか……」

「クロードはそう考えているみたいだったよー」

「たしかにこれまでの話が全て本当なら、そう考えても不思議ではないですよねぇ………」

 ノエルはうーんと喉を鳴らした。

「どうします? あのお城も簡単に中に入れそうにはありませんよ?」

「そうなんだよねー。どうしよっか………?」

 窓や隙間の多い木造の城であるため、内部の様子はプリシスたちのいる小屋からでもよく見える。だがそこには警備の兵士があちこちに詰めているせいで、侵入する隙が全くと言っていいほど見当たらなかった。

「なんか物語とかでよくある、兵士の服装を奪って忍び込むってのは?」

 そう口を開いたのはアシュトン。

「これならお城の奥まで堂々と行けるんじゃないかな?」

「……こんな状況じゃ奪えないわよ。あんだけ護衛いるんだよ? 見りゃわかるじゃん?」

 だが彼の思いつきはすぐプリシスに却下されてしまった。

「そんな回りくどいことするなら、いっそのこと強行突破したほうがマシだと思う」

「た、たしかにそうだね…………」

 そう言われたアシュトンは苦笑いを浮かべながら頭を掻いた。すると続いてノエルが打破案を述べる。

「それでは、モールでもう一度地下に潜るというのはどうでしょうか? 地中からでも無人くんのレーダーを使えば、進む方向もある程度目処がつくでしょうし……」

「うーん、それも難しそうかも。このレーダー、掘り出たところに人がいるかどうか探知してくれないんだよねー」

「あ、そうだったんですか……」

「そうなんだよー。ここに来るときも、人が居ないかどうか城の外から確認したじゃん?」

 プリシスは無人くんの鼻先を指でコンコン叩きながらノエルにそう返した。この位置に搭載されたレーダーは、地形を把握しながらロックオンした場所に向けて進む機能しか備わっていない。城の中に掘り進んだとして、そこで警備兵に見つかってしまえば終わりだ。

「ま、それでもとりあえず地下に潜るってのはアリかもね。ここで何もしないのに比べればの話だけれど……」

「………ねぇ」

「あ、でももし地下室とかがあったら、それはそれでマズいか……」

「………ねぇ、プリシス!」

「……もーっ! アシュトンってば、さっきからうるさい!」

 自分を何度も呼びかける声のせいで思考が邪魔されたプリシスはアシュトンに大声で怒鳴った。

「ったく、人がもの考えてるときぐらい静かにしてよ!」

「いや、そうじゃなくってさ……」

「じゃあなによ?」

「なんだか物音がしなかった?」

「へっ……?」

「部屋の奥のほうから。それに人の気配も……」

 そんなアシュトンの言葉を受けたプリシスの表情はたちまち真顔に戻った。彼女は息を殺して聞き耳を立てる。ノエルも警戒するように辺りを窺っている。


――――ゴソッ……――――


 すると小屋の奥のほう、黄金色の干し草が積み上げられている場所が微かに揺れ動く。聴覚と視覚からそれを感知したプリシスは素早くそれに近づくと、両手でわしゃわしゃとその中を掻き分けた。

「う、うわわわっ……!?」

 すると、そこには干し草に身を隠していた一人の青年の姿があった。彼はプリシスらに見つかったことで酷く驚いたように声を上げていたが、当のプリシスはそれ以上にびっくりして後ろに仰け反った。

「ちょっ………な……なんなのよあんたー!?」

「い、いや、その……俺は…………」

 青年を問い詰めるプリシスの後ろでは、アシュトンが険しい表情で腰の剣に手を添えている。だが、目の前の青年が酷く怯えた様子であることに気がついたノエルは、アシュトンの前に手を伸ばしてそれを制した。

「待ってください」

 ノエルは冷静にそう言うと、アシュトンの側を離れて青年の側へと近づいていった。プリシスとアシュトンはそんなノエルに視線が釘付けになる。

「あなたはなぜこんなところに隠れていたのですか?」

 そのノエルの問いかけに、青年の震えは少し治まった。

「お、俺は……………」

細く息を吸い込みながら、青年は再び口を開いた。まだ少し言葉がおぼつかない。

「俺は………」

「心配しないでください。僕たちはあなたを襲うつもりはありませんから」

「……そ、そういえばお前たち、見ない顔だな…………」

 ここで青年は、はっと気がついたようにノエルたち三人の顔を眺めた。

「あなたはこの城の人ですか?」

「……お前たち、本当に此処の者ではないのか?」

「はい…………」

 ノエルは青年の問いにそう頷いた。

「僕たちはミント姫誘拐事件の真相を探るため、この城に忍び込んだ侵入者ですから」

「ちょ……ちょっとノエル!?」

 そう堂々と自分たちの正体をバラすノエルに、プリシスは動転したように声を漏らす。しかしノエルはそんな彼女を差し置き、さらに青年に話を続けた。

「僕たちはヘイデン王子が何やら不穏な動きをしていると考えていて、それでこの場所に潜んでいたというわけです……」

「……お前たち、キーサイドの人間か?」

「いいえ、違います……」

「……ならザックルか? それともメル王国のスパイか?」

 青年は勘ぐり深くノエルを問いただそうとする。

「……僕たちはスパイではありません」

「……は? どういうことだ?」

 だがノエルがそう答えると、青年は瞠目して口を止めた。

「なんて言えばいいのでしょうね………言うならば僕たちは、世界の平和のために行動する青年団みたいなものです」

「俺はそんなもの聞いたことないぞ?」

「ええ、秘密の集団ですからね」

「……それを俺に信じろと?」

「じゃあ、こんなところでコソコソ隠れてたアンタはどーなのよ!?」

 ここでプリシスが苛立ったように口を挟んだ。

「そもそもアンタ、さっきからあたし達に質問してばっかじゃない!? こっちの質問にも答えなさいよ!」

「………」

「あんた誰なの? そんで、なんでこんなところに隠れていたワケ?」

「俺は………」

 プリシスにそう怒鳴られた青年は、少し横目で窓の外を伺いながら口を開く。その顔色にもだいぶ平静さが戻ってきていた。

「……俺の名前はライゼル。王君メンテンの息子だ」

「ええっ……!?」

 彼の言葉にアシュトンは面食らったかのよう声を出した。

「王君の子供ってことは、君はもしかして……」

「……どうやらお前たちは本当に俺のことを知らないみたいだな。そのとおり、この俺ライゼルはフーラル王家の第二王子だ」

「だ、第二王子! ……待ってください。それならば、ヘイデン王子はあなたの…………」

「ああ、ヘイデン兄様は俺の兄弟、2つ離れた俺の兄だ」

 いまプリシスらの前にいるライゼルという青年は、自らがヘイデンの弟であると、そう名乗ったのだった。よくよく見てみると、確かになんとなく兄弟で似ているような気もする。プリシスたちにとってヘイデン王子は結婚式のときに遠目に見ただけだが、艶のある金髪と少し彫りの深い顔のラインはライゼルもそっくりだと三人して思った。

 しかし、なぜそんなに身分の高い男がこのような小屋の奥、とても綺麗とは呼べない干し草の中に隠れていたのであろうか。格好も少し襟元のよれたシャツに、灰色のスラックス。なんだか着替えかけの冴えないホテルボーイのような、そんな印象を受ける。

「……兄上はミント姫を誘拐した報復として、いきなりキーサイドを攻めると言い立てたんだ」

「ええっ……!?」

「当然、俺や父上をはじめとした家臣団はすぐに兄上を止めようとした。だが兄上はアギ将軍とグルだった。兄上はすぐにアギ将軍の兵団を使ってクーデターを起こしたのさ……」

「……アギ将軍?」

「ああ、うちの軍の最高司令官さ……」

 ライゼルはアシュトンの問いにそう答えると、悔しげに拳を握りしめた。

「フーラル兵団にとって、アギの言うことは絶対なのさ。だから兵士はみな兄上とアギの言いなりになって、父上を始めとした穏健派を軟禁した。全ては兄上がこの国の実権を握って、キーサイドを攻めるために……」

 ライゼルは唇を噛むように、さらに話を続けた。

「だから俺は兵団の権力を集中させることにずっと反対していたんだ。国を守るのは軍隊だが、国を滅ぼすのもまた軍隊であると古から帝王学に記されてあったというのに、それを誰も聞き入れないからこんなことが………」

「ええっと、ゴメン、ちょっと待ってくれない……?」

 彼の口からは次々と新たな人物名が登場し、プリシスたちは少し頭が混乱しそうになる。

 話をまとめると、このフーラル王国の国王メンテンにはヘイデンとライゼルという息子が居り、ヘイデンが国王継承権をもつ長男、そしていまプリシスたちの目の前にいるライゼルが次男ということらしい。

 先日ミント姫とヘイデンが結婚式を挙げようとしたとき、そのミント姫は誘拐されてキーサイド王国へと連れ去られてしまった。だがそれはノースフォールの門から帰ってきた兵士によってヘイデンの知るところとなり、彼はその報復としてキーサイド王国を侵攻しようとした。

 もちろんそんな暴挙を国王メンテンは許すはずもないのだが、軍の全権力を握るアギ将軍という人間がヘイデンと密かに組んでいたらしく、クーデターを起こされてしまったというわけだ。メンテン側についていた人間は全員捉えられ、今頃はどこかに監禁されているということらしい。

 プリシスら三人は今の話より、さきほどクロードが通信で言っていた“なぜヘイデンは何の反発もなくキーサイド王国に進軍できたのか”という問いの答えを見出すことができたのだった。そしてなぜライゼルがこんなところに隠れていたのかということも説明がつく。

「つまり、あなたはそのクーデターから逃れてきたというわけですね?」

 ノエルがそう訊くと、ライゼルはコクリと首を縦に振ったのだった。

「俺はなんとか城下街へと逃げ出して、クーデターを国民に知らせたかった。おそらく城の内部で起こっていることなど、市民はいっさい聞かされていないだろうからな」

「なるほど、ヘイデン王子とアギ将軍が暴動を起こしていると知れ渡らせることで、国民を味方につけようと考えたわけですね?」

「ああ。だがなかなか警備が厳しく、身動きが取れないままこの場所に身を潜めるしかなかったんだ……」

 干し草の奥にはパン袋と水筒が置かれていた。おそらくライゼルはこれで何日か凌ぎつつ、脱出のチャンスを窺っていたのだろう。

「おそらくアギは今、血眼になって俺を探している」

「……でしょうね。まさか国王の息子が逃げたとなれば、放っておくはずはないでしょう」

「そうさ。だからお前たちがアギの手下じゃないって聞いて、正直ホッとしたよ……」

 ライゼルはそう言うと再び窓の外に目をやった。

「しかし、ここにいても見つかるのは時間の問題だ。現に俺もお前たちに見つかったときは終わったと思ったからな」

 おそらくこの小屋も、じきにアギの手下に目をつけられてしまうであろう。ライゼルの言葉には一刻もはやくここを抜け出したいという気持ちが強く込められていた。

「その王様たちはどこにいるのですか、ライゼルさん?」

 そんなとき、ノエルはライゼルにそんなことを訊ねた。

「先ほどの話では軟禁されているという話でしたけれど……」

「ああ、父上たちなら城の地下に閉じ込められている」

 ライゼルはそう答えた。

「地下、ですか……?」

「この城には井戸水を組み上げるための地下室があるのさ。そこなら逃げ場がないだろうということで、父上をはじめ身内全員が連れて行かれたよ。アギの手下によってね」

「なるほど。確かにこの木造の城では、壁を突き破られてしまう恐れがありますもんね」

「ああ。それに見張りも地下への入り口だけしていればいいからな」

「へーっ………」

 王様たちは地下に閉じ込められた。その理由を聞いたプリシスは、何かに気がついたように声を上げた。

「ねぇライゼル。さっきあんた、井戸水を組み上げるために地下室があるって言ってたよね?」

「ん、ああ………」

「ってことは、その地下以外に井戸はないってこと?」

「……そうだな。もともとここは地下深くに行かないと水脈が無いから、川か地下井戸から生活用水を得ているのさ」

「なーるほど」

 その話にプリシスはうんうんと頷いた。

「で、王様たちもその井戸のそばにいるの?」

「多分な。俺は直接見たわけではないが、あの様子からすると」

「ちなみに、そこに閉じ込められているのは何人くらい?」

「うーん、まぁ、だいたい30人ぐらいってところだな」

「ふんふん、わかった!」

 するとライゼルにいくつか質問を終えたプリシスは、小屋の床に座っていた無人くんをむんずと掴み上げ、ぽちぽちとボタン操作を始めた。すると後頭部のモニターに、なにやら図形のようなデータが表示される。

 それは、この場所の地下をスキャンした立体地図だった。それもただ地形のみを映し出しているわけではない。ライゼルの言う井戸や地下水脈、そしてメンテン国王が幽閉されているであろう地下室も、そこには明瞭に映りだされていた。先述したように無人くんには鼻にレーダーが搭載されており、そこから発せられる超音波や放射線のおかげでこのような探知ができるのである。

「ほうほう、どうやらあんたの言うことも間違いじゃないみたいね」

「お、お前、なんだそれは……?」

「ん、まー、細かいことは気にしないで!」

 プリシスはなおもモニターで作業をしながら、軽くあしらうようライゼルにそう返事をした。

「よーし、そんじゃ………」

 彼女がそう言うと、無人くんの両腕が特大のドリルに変形した。それを見た一同は驚く。ライゼルはこれから何が起こるのかさっぱり分かっていない様子だったが、アシュトンとノエルにはそれが分かる。プリシスは再び無人くんを使い、“あれ”をしようとしているのだと。そう………

「今からモールで地下を掘って、その地下室にみんなで行くわよ!」

「ええっ!?」

 それを聞いたアシュトンは目をパチクリさせながら聞き返した。

「地下室に行くって、ここから?」

「そ。地下の地形はよく分かるし、井戸の水脈を辿れば王様たちのところに着くんでしょ? だったら今からそこまで行って、話を聞くだけでも価値はあると思うんだ」

「なるほど。たしかに、それなら危険も少なく城の内部に潜入できますね」

 その彼女の案に、アシュトンの隣で話を聞いていたノエルは賛意を示した。

「でしょ? どうせ敵は地下の入り口しか見張ってないんだろうし、これってちょー良い作戦だと思わない!?」

 自信満々な様子でニカッと笑うプリシス。そんな彼女にライゼルは臆度するような視線を向けた。

「おいお前たち、よもやとは思うが、まさかその道具を使って地下へ行こうというんじゃないだろうな……?」

「ん、そうだけど?」

 プリシスはライゼルに対してあっさりとそう答える。巨大化した無人くんはモールの調整とばかりにモーター音を鳴らし、何度もその鋭いドリルの先端を空回りさせていた。

「ライゼルにも来てもらうからね。あたしたちだけじゃ、王様にも怪しまれちゃうでしょ?」

「……おいおい、ちょっと待てよ!」

 それを聞いたライゼルはうろたえながらにそう言った。

「そんな大胆なことをして、バレたらどうするんだ!?」

「だいじょーぶだって! この無人くんなら正確にその井戸まで行ってくれるから!」

「いや、まぁそれは信じるとしてもだな………別に見張りの兵士が100%王の側に居ないってわけでもないんだぞ。あれは俺の憶測の話で……」

「そんときゃ、このアシュトンがなんとかしてくれるよ!」

 プリシスがアシュトンの背中をポンと一叩きすると、アシュトンは「うわっ」と声を漏らす。同時に彼の背中の双頭竜も驚いたように揃ってプリシスへと顔を向けた。

「こいつはこー見えても、すっごい強いんだからさ。兵士の何人かくらい、ちょちょいのちょいだよ」

「プ、プリシス。そんなこと言われると恥ずかしいよ……」

「えー、いいじゃん! これがあんたの役割なんだしさ! それに、あたしだってちゃんとアシュトンのこと信頼してるんだよ? もしものことがあっても、アシュトンがいれば大丈夫だって」

「そ、そうだね、ありがとう……」

 プリシスに煽てられたアシュトンは、苦笑いを浮かべながら頭を掻いた。

「地下室だったら入り口で見張りをしている兵士の目も届きにくいでしょ。だから多少兵士をやっつけたところで地上にはバレないよ」

「そ、そうなのか…………?」

「そそ! ね、ライゼルもこれで分かったでしょ? それじゃ、みんな無人くんに乗って!」

 プリシスはそう言うとアシュトンとライゼルの腕を掴み、二人を引っ張るように無人くんの後部座席へと連れて行った。ノエルは既に乗り込んでおり、そんなプリシスら三人の様子を楽しげに眺めていた。

 ライゼルもここでじっと留まるわけにはいかなかったため、渋々とプリシスの言うとおり無人くんへと乗り込んだ。全員が後部座席に着くと、プリシスは無人くんの操縦バーを手に握りながら男三人のほうを振り返る。

「さ、そんじゃ行くから、みんなしっかり掴まっててねー!」

 その掛け声と同時に、レバーが前方へと押し込まれる。すると無人くんは角度をほぼ90°下向きに変え、小屋の床面を突き破って地面へと潜っていった。ライゼルは唖然とした表情でその一部始終を眺めていた。

 ギュイーンという轟音が響く中、この音で兵士にバレてしまうんじゃないかとアシュトンは思った。だが心配しても既に遅いと悟った彼は、前の席で無人くんを操縦するプリシスに全てを託すような視線を送るのであった。


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